五感を信じる疫病神

140字では収まりきらない話をします

眩しいイエローの話

はじめまして、ゴリライモと申します。

天下無敵の無差別級アイドル村上信五さんのオタクをしております。

はじめまして以外の方、いつもありがとうございます。

 

 

自担への思いを文字数の限界まで吐き出すためにこのはてなブログを始めました。

6人や7人について、いつかきっとダラダラ書きたくなる日が来ることは分かっています。ただまだ自分の中で消化しきれておらず、多分そのことに触れるのはまだ先になるので今日は関ジャニ∞とは全く関係の無い話をしたいと思います。ので、ご注意ください。

 

ミーハーで薄っぺらくて飽き性ですぐ新しいものに流されてハマってしまう軽率なオタクが、ふとした瞬間に田中圭さんにハマり、芸人交換日記の舞台をみた感想をつらつら書き記していきます。各位、覚悟はよろしいですかな?

 

 

 

 

芸人交換日記 とは

結成11年目、いまだ鳴かず飛ばずのお笑いコンビ“イエローハーツ”。M-1グランプリの出場資格も失い、所属事務所から与えられる仕事はストリップ劇場やパチンコホールでの余興や前座ばかり。これまでコンビの今後について真剣に話し合うことを避けてきた2人も、気がつけば30歳。お笑いに懸ける思いは本気。でももう後がない。なんとかして変わりたい…。そんなある日、ツッコミの甲本の思いつきで「交換日記」を始めることになり、乗り気でなかったボケの田中も次第に交換日記を通してお互いの本音をぶつけ合うようになっていく。

 

という話です。2011年の舞台でDVD化や他のキャストで映画化もされてるので皆さんご存知かと思います。もはや見るの今更?!って感じなんですけど(生き恥)

 

甲本役の田中圭と、田中役のオードリー若林(敬称略)

見てる私たちにとっては奇跡のような、だけどお笑い芸人からすればありふれていて当たり前かもしれないような話。

 

もともとオードリーが好きです。ハマったのは学生の頃で関東に会いに行くような発想や知識、実行できるほどの財力もなくただ見ているだけでしたけど、好きでした。

2人のネタは若林が淡々とツッコミをして、暴言を吐いて、時々声が裏返るほど楽しそうに春日の揚げ足をとって、気持ちわりぃって世界一幸せそうにバカにして、最後に2人で笑うのが好きでした。

そんなネタを考えているのが、冷たいツッコミをする若林なところがツボでした。

 

 

イエローハーツの2人は、どうにか「芸人」になりたくて後輩に奢りまくって借金したり、彼女のヒモになったり、ろくな稼ぎがなくてもお笑い芸人として生きていくと決めてアルバイトすらしない、形から入る甲本と

そんな甲本に誘われてコンビを組みながら休みの日はバイトに勤しんで1人でネタを書いて後退も進展もない日々に文句も言わず、着実に「お笑い」を研究する田中のコンビです。

 

 

舞台の最初は、甲本の独壇場でした。

大声で早口、騒ぎ立てながら自分の思いを吐き出すうるさくて騒がしい甲本がほぼ1時間忙しなく相方の田中に交換日記を押し付けながら彼女との日々も過ごしていて、田中圭という俳優のことを私はちっとも知らないけど、この人のすることを全部見たいと思いました。

もっと他の作品も見たい!!おっさんずラブもタラレバ娘も恋ヘタも伊藤くんAtoEも、この役は田中圭にしか出来ない!って思う役ばっかりでキャスティングがすごいのかこの俳優がすごいのかもうわけが分からなくなってきています。助けて欲しい(話を戻します)

 

それに比べて田中は、交換日記をしたくない、嫌だ、の一点張りで甲本の揚げ足をとっては悪い所をつついてチクチク言いながらも2人の未来を決して諦めていない若林でした。

私が知るオードリーの若林そのものでした。

 

イエローハーツは交換日記をはじめ、お互いを見つめ直しコンビとして立て直して大きなお笑いの大会に出ることになります。

その大会で結果を残そうともがいてもがいて、結果いい所まで言ったけど決勝まではいかない。話自体はもう口で言うより見てもらった方が早いのでぜひ、見て、、、、、見て、、、触れて、、、、、確かめて、、、、、、(切実)

 

 

2人は決して不仲ではなかったけど、どちらかがコンプレックスを持ってしまえば少しずつズレが生じて、それが確信になる時に2人はダメになりました。

ダメになったのは、明るくてうるさくて芸人になりたくて、田中をお笑いの世界に誘った甲本でした。

 

田中だけが評価されてること、気づかないふりしてたことを「こんなこと俺に言わせんなよ!」と叫んで解散の話を持ちかける甲本の苦しさったらない、、、、

でも、ここがオードリーと違うなあと感じるところでした。春日は若林にきっとこんなこと言わないし思わないだろうし。若林の1人だけの仕事だろうが1人だけ評価されようが声を荒らげるようなイメージは私にはなかったので。。。

 

 

学生時代にコンビを組んだこと

文化祭でウケたのがきっかけで芸人になったこと

まんまオードリーのエピソードを見てるようで、勝手にオタクは苦しかったです。多分どこにでもあるありがちなコンビの話なんだろうけど、それを芸人の若林が演じるのがなんとも言えないしんどさに襲われます。

 

 

解散する前に公園で最後の漫才をして、甲本は「辛かった」と言い残して去ります。面白くて楽しくて、だけどそれを上回るほどに目に見えてわかる自分と田中の実力差。

田中は引き止めきれず、1人で芸人を続けるという甲本を見送ります。

 

 

 

解散して、時が経って、我慢出来なくなって、甲本が昔の交換日記を引っ張り出して思いの丈を書くシーンが来ます。

 

俺、実はお前に嘘ついた。あの時辛かったって言ったけど嘘だよ。本当は楽しかった。お前とまた漫才がしたい。だけど、俺にも才能はあると思いたい。お笑いの才能はなかったかもしれない。だけど辞める才能がある。たった1年や2年じゃない。こんなにもずっとずっと追いかけてきた夢を、あきらめるという才能がある

 

ノートをぐちゃぐちゃに掴んで、怒りながら泣きながら笑いながら

相方の才能を殺さないために、自分の1番嫌いだった後輩と、自分が1番面白いと思う相方が組めば必ず未来があると事務所の社長から頼まれて、自分から解散を持ちかけた甲本の最後の叫びでした。もうめちゃくちゃ泣いた。

 

多分今までなにかにのめり込んできた人は、絶対刺さると思う。

私はスポーツを10年してました。大会じゃどうせ決勝まで残るからって1度も観客席に戻らず、ずっとコートの隣で待機してたし、100人以上いる部活で、レギュラーで試合に出てた。部活の休みなんて年に数回あるかないかで、強化合宿で毎年クリスマスは潰れた。全国のいろんな大会にいった。夏は合宿しか思い出がなかった。足はテーピングだらけで、たくさん勝って、たくさん負けて。負ける人のことは努力してないと思ってたし、勝つ人は自分より努力してると信じてた。まあそれでも、なんにも残らなかった。

全くスポーツしてたことなんて忘れていま普通に社会人になって毎日オタクしながら過ごしています。どこかで、このスポーツで今後ずっとはやっていけないんだろうなって知らん間に受け入れてた。

 

これもまたありがちなそこらへんの人のエピソードですけど、好きなことやしたいことに見切りをつける辛さが甲本の泣きじゃくるシーンからひしひし伝わって、それをあの時言わずに、何年もとっておいた事実が心臓がどうにかなりそうでした。

 

 

でも、さらに何年も経ってから田中の手に渡って読んだ時の反応が全く予想外で涙が引っ込みました。田中は、なんで解散したか知ってたんです。自分の才能のために上の人が甲本に解散するよう言ったことも、それを甲本がのんで自分に隠してたことも。

若林の舌を巻く本気のムカついてる時の喋り方がめっちゃガムシャラで好きです。

そんな周りのこと押し切ってでも、コンビでいたかった田中の気持ちはおかまいなしで勝手に美談にしてる甲本のことを、田中はめちゃくちゃに怒っていました。

 

売れなきゃ絶対コンビじゃいけないのか、売れてりゃどんな2人でもいいのか。お互いのことが好きなのに、2人でする漫才だから好きだったのに、2人の問題なのにお前が勝手に決めるなって言いたいのに言えなかった気持ちが田中にもありました。

 

 

正直、今の関ジャニ∞オタクにはめちゃくちゃにハチャメチャに辛くてダダ泣きしてしまいました。納得はした。さんざん理由もきいた。分かった。お互いのためやってことも、分かった。みんなで決めたのも分かった。美談だと思います。かっこいいと思います。けど、ダラダラでもトロトロでもいいから、私は楽しそうに彼らが並んで走ってるところがずっと見たい。

11年間泣かず飛ばずのお笑いコンビでも、彼らが楽しけりゃそれで良かった。でも2人には才能があった。お笑いで生きていく才能と、長年の夢を諦める才能。だから2人の才能のために、2人の思いは犠牲になりました。

 

 

何十年もたって、2人はまたコンビを組みます。スポットライトを浴びて、さんぱちマイクを真ん中に立てて、イエローハーツの渾身のネタを披露します。

オードリー色の濃い、田中が書いたネタを楽しそうに2人で披露します。場所は天国です。

 

 

 

めっちゃくちゃ泣けて、苦しくて、最後に流れるフジファブリックの「若者のすべて」がまた苦しくて、大好きだけどそう何度は見れないのでまた次見るのはいつになるか分からないけど、大好きな作品の一つになりました。

  

1回しか見てないのでセリフも場面もうろ覚えです。何年も前の作品だけど、どこかでこうして誰かの心を救うんだと彼ら俳優や芸人やアイドルには知ってて欲しい。自分にどれだけの力があるか、どこにいても届いて欲しいと思います。

 

 

また素敵な作品や大好きなグループの話を吐き出したくなったら顔を出します。

ぐちゃぐちゃダラダラでしたが、読んでくださった方がいれば感謝です!またの機会に!